公開: 2019年11月4日
更新: 2019年11月xx日
1945年8月6日、B-29エノラ・ゲイから投下されたウラン型原子爆弾は、強烈な熱線、爆風、そして放射能を放出しました。その3つの原因の中で、最も長期に渡り人体に悪影響を与えたのが、放射線による後遺症の問題でした。原子爆弾が発した放射線は、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子線があります。その中には、細胞内のDNAの一部分を破壊し、遺伝に影響を与えるものもありました。このため、米国政府は原子爆弾から放出されるこれらの放射線が人体に与える影響を調査する目的で、広島市内に医学的な調査を行う組織を設置して、調査を継続しました。そのような調査の中には、原子爆弾が被害者にどのような精神的な負担を与えたの研究(Liftonの研究)や、原子爆弾を親が直接経験しているが、本人は全く経験していない被ばく2世への遺伝的な影響を調査する研究なども含まれていました。
R. J. Lifton, "Death in Life: Survivors of Hiroshima," (2011), The University of North Carolina Press